骨組織からカルシウムが減ってしまうのを防ぐ 植物性タンパク質

デスクワークの人、事務職の人でも、日常生活を健康に送るためには、筋肉が十分発達している体をつくっておくということは大切なことです。

筋肉が十分にあるということは健康に対してプラスである一方、余分に脂肪が蓄えられることは健康に対してマイナスであり、体内に貯蔵される脂肪分は体重の30% 以内が適当とされています。

ところで、筋肉をつける必要のある場合、タンパク質の補給が必ず必要になるが、この場合、どのようなタンパク質を十分にとればよいか、ということになります。

なぜなら、肉、牛乳、卵といった動物性のタンパク質を必要以上に多くとった場合、骨組織からカルシウムが抜け出てしまうことがわかってきました。つまり、筋肉増強のために余分のタンパク質をとる場合、動物性のタンパク質を多くとると、カルシウム不足になって骨折しやすくなってしまうのです。これはスポーツをする人にとっては致命的です。

では、どのようなタンパク質なら大丈夫なのでしょうか。それは植物性のタンパク質です。植物性のタンパク質源としては、大豆、小麦などがあります。これらは多くとっても骨からカルシウムが抜け出すことはありません。その理由は、含まれているアミノ酸の種類によることがわかってきました。

動物性のタンパク質には硫黄を含んだアミノ酸が多く含まれているので、これの過剰摂取によってカルシウムが骨から抜け出しやすくなることが分かったのです。それに対し、植物性タンパク質には硫黄を含んだアミノ酸は比較的少量です。そのため、植物性タンパク質を多くとれば、筋肉は増強されますが、骨からカルシウムが抜けるということは防げるというわけです。

マウスを使って自由にタンパク質を摂取させる実験をすると、ネズミはある程度までは動物性のタンパク質を食べるのですが、じゅうぶんに摂取した後では、動物性タンパク質には見向きもせず、植物性タンパク質を選んで食べるようになります。つまり、マウスは本能的に、そのバランスを心得ているということです。
肉よりたんぱく質たっぷりの凍り豆腐がおすすめ

コメント