現代人はほとんどの人が動物性脂肪を減らさなくてはならない

コレステロールを多くふくんでいる卵やレバーは、他の栄養素も豊富にふくんだ重要な食品です。それで、アメリカの心臓学会がすべての子どもは低コレステロール食をとるべきだという勧告を行ったとき、アメリカの小児科アカデミーは反対しました。

重要な食品を排除すると子どもたちの栄養状態が悪くなるという理由からです。その後、両者の主張はそれぞれ部分的に正しいことが明らかにされました。

たしかに低コレステロール食は心臓病のリスクを下げるけれども、すべての人に対してではありません。下がるのは5人に1人であって、残りの人は高コレステロール食を食べたからといって血液中のコレステロール値が上がるわけではないということが確かめられました。

低コレステロール食がそういう低い効果しか生み出さないのは、食事に対してすべての人が同じ反応をするわけではなく、個人差があるからです。研究を行ったニューヨーク、ロックフェラー大のマクナマラ博士らは、食事に対する1人1人の異なった反応をつかむテスト方法を開発して、摂取されたコレステロールの経路を調査しています。

  1. 肝臓が余分のコレステロールを腸に排出する人。
  2. 肝臓が体内でつくるコレステロールの量を減らして過剰にならないように調整する人。
  3. 肝臓が過剰なコレステロールを血液に送りこむ人。

高コレステロ②ール食を食べると血液中のコレステロール値が上昇するのは3のタイプです。。ロックフェラー大の研究では、1のタイプが14% 2 のタイプが66%3のタイプが20% となっています。

そこで、コレステロールだけでなく動物性脂肪と複合した場合を調べてみると、これにははるかに大きな反応がみられたのです。高動物性脂肪・高コレステロール食を与えられた人の36% が血液中のコレステロールの上昇をみたのです。

高コレステロール食品のなかには他の栄養素を豊富にふくんだ重要なものが多いので、機械的にそれを排除するのはよくないでしょう。
しかし、動物性脂肪はカロリーをもたらすだけで他の栄養素はまったくふくんでいないのだから、この摂取はできるだけ控えたほうがよいのは当然です。

それだけはすべてのタイプの人に共通なのです。現にコレステロール値の高い人は、低動物性脂肪・低コレステロール食を少なくとも6週間から8週間つづけてみる必要があるのです、その結果コレステロール値が10% から15% 下がったら、あなたは3のタイプと思ってよいでしょう。
その場合はずっと低コレステロール食をつづけるべきです。もし、下がらなかったら3のタイプではないようなので、別の原因を探さなければいけません。おそらくストレス対応をよくするような工夫が必要になってくるのです。

ストレスがたまると中性脂肪とコレステロールが増える

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