中高年のくたびれてしまった肝臓には豆腐の栄養成分が必要

大豆は良質のタンパク質が豊富に含まれ、肝臓を守るでも紹介していますが、肝臓病には高タンパク食が欠かせません。

しかし、肝臓が弱ると食欲が落ちるので、脂っこい肉類などはそう量を多くは食べられません。その点豆腐は良質のタンパク質が豊富でしかも風味があっさりしているため、肝臓病食にうってつけといえるでしょう。そのうえ、豆腐が肝臓病に最適なことを裏づける、次のような事実もわかっています。

肝臓病になるとアンモニアを解毒する能力が低下します。血液中に解毒されないアンモニアがふえると、さまざまな障害や、ときには昏睡さえ引き起こしかねません。そこで、肝臓を回復させようとして動物性のタンパク質食品をたくさん食べると、血液中のアンモニアがさらにふえてしまうことがあるのです。

つまり、肝臓のことを考えれば、肉などの良質のタンパク質は必要ではあるものの、アンモニアの害を考えるとそうむやみに食べるわけにはいかないのです。ところが、植物性のタンパク質食品である豆腐は、血液中のアンモニアをふやすことはありません。

まさに肝臓病の人向けの食品というわけです。加えて、豆腐の原料である大豆に含まれるサポニンという独特の成分も、肝臓病の改善に大きく役立つことがわかっています。
最近、肝臓病の原因の1つとしてにわかに注目を集めている物質に過酸化脂質があります。これは、油(不飽和脂肪酸)が酸素と結びついてできるサビのようなものです。
古い油を使った加工食品や冷凍食品をとりすぎてこの過酸化脂質が体内にふえると、肝臓の細胞に障害が起こるのです。

ところが、大豆に含まれるサポニンには、この過酸化脂質ができるのを抑え、肝臓を守る働きがあるのです。このことは私たちの実験でも確かめられています。豆腐は苦からおかずとしてだけでなく、酒の肴としても愛されてきました。
冷ややっこ、揚げ出し豆腐、湯豆腐などを肴にお酒を飲むという習慣は、わが先人たちが、無意識のうちにお酒の書から肝臓を守ろうとして身につけたものといえるかもしれません。私たちもこうした理にかなった習慣を受け継ぎ、肝臓を強く保ちたいものです。

酒飲みは「食べながら飲む」を習慣化する

じゃがいもパワー

ジャガイモを栄養学的に見た場合、ジャガイモの主成分はでんぶんですが、エネルギーは100グラム当たり77キロカロリーで、同重量のご飯の50パーセントのエネルギーという低カロリー食品であるとともに、ビタミンC を始めとするビタミン群、カリウムと良質の繊維などが含まれていることは意外に知られていないかもしれません。じゃがいもはよく食卓にあがる人気の食材でもあります。

さまざまな料理に使われるじゃがいもは栄養素が豊富 | 食材のプロフィール

みそ汁、漬け物、個煮などをよく食べる私たち日本人は、知らず知らずのうちに塩分(ナトリウム)過剰に陥っているため、世界で最も高血圧になりやすい民族であるといわれています。

塩分(ナトリウム) が多くなると、血圧が上昇し、高血圧の原因となります。血圧を下げるには、塩分を控えるほかにカリウムを含む食品を摂取して、体内のナトリウムを体外に排出する方法をとることも必要です。

ジャガイモに多く含まれているカリウムは、体内の余分なナトリウムを尿とともに排泄させるため、高血圧の人には有効な食品です。また、ジャガイモに含まれているビタミンCは、100グラム中23ミリグラムと豊富であるとともに、調理しても失われにくいため、ホウレン草などから摂取するよりも効果的なビタミン源です。
芋類のビタミンCは熱に壊れにくく美容食として最高 | ビタミン Q & A
とくに新じゃがのビタミンC含有量はミカンに勝るとも劣らないといわれています。

新鮮な野菜の不足しがちな長い航海の必需品で、壊血病やくる病を防ぐのにとても役立ったということです。ただ、ジャガイモの芽や緑色に変化した部分にはソラニンという有毒物が含まれています。このソラニンは弱い毒性物質で、多量に摂取すると腹痛、嘔吐などを伴いますが、熱に弱く、加熱するとほとんど破壊されます。

ジャガイモは、通常加熱調理しますから、ソラニンの毒性はあまり問題になりませんが、あらかじめ除去しておいたほうが無難です。

以上のように、ジャガイモは、カリウムが多く、栄養的にビタミン群などを含むアルカリ性食品であり、世界各国で親しまれている食品です。けれども、ジャガイモばかり食べていれば良いというわけではありません。肉や野菜などをバランスよくとり、規則正しい食生活を送ることが、健康を維持するための秘訣なのです。