じゃがいもパワー

ジャガイモを栄養学的に見た場合、ジャガイモの主成分はでんぶんですが、エネルギーは100グラム当たり77キロカロリーで、同重量のご飯の50パーセントのエネルギーという低カロリー食品であるとともに、ビタミンC を始めとするビタミン群、カリウムと良質の繊維などが含まれていることは意外に知られていないかもしれません。じゃがいもはよく食卓にあがる人気の食材でもあります。

さまざまな料理に使われるじゃがいもは栄養素が豊富 | 食材のプロフィール

みそ汁、漬け物、佃煮などをよく食べる私たち日本人は、知らず知らずのうちに塩分(ナトリウム)過剰に陥っているため、世界で最も高血圧になりやすい民族であるといわれています。

塩分( ナトリウム ) が多くなると、血圧が上昇し、高血圧の原因となります。血圧を下げるには、塩分を控えるほかにカリウムを含む食品を摂取して、体内のナトリウムを体外に排出する方法をとることも必要です。

ジャガイモに多く含まれているカリウムは、体内の余分なナトリウムを尿とともに排泄させるため、高血圧の人には有効な食品です。また、ジャガイモに含まれているビタミンC は、100グラム中23ミリグラムと豊富であるとともに、調理しても失われにくいため、ホウレン草などから摂取するよりも効果的なビタミン源です。
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とくに新じゃがのビタミンC含有量はミカンに勝るとも劣らないといわれています。

新鮮な野菜の不足しがちな長い航海の必需品で、壊血病やくる病を防ぐのにとても役立ったということです。ただ、ジャガイモの芽や緑色に変化した部分にはソラニンという有毒物が含まれています。このソラニンは弱い毒性物質で、多量に摂取すると腹痛、嘔吐などを伴いますが、熱に弱く、加熱するとほとんど破壊されます。

ジャガイモは、通常加熱調理しますから、ソラニンの毒性はあまり問題になりませんが、あらかじめ除去しておいたほうが無難です。

以上のように、ジャガイモは、カリウムが多く、栄養的にビタミン群などを含むアルカリ性食品であり、世界各国で親しまれている食品です。けれども、ジャガイモばかり食べていれば良いというわけではありません。肉や野菜などをバランスよくとり、規則正しい食生活を送ることが、健康を維持するための秘訣なのです。

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