食前酒は善玉コレステロールを増やす

「酒は百薬の長」という言葉があります。真意はこちらです。ただし、それは飲み方が大きく影響します。

アルコール飲料の飲みすぎはいろいろな障害をもたらします。とくに肝臓に与える影響は大きく、肝硬変の原因にもなりやすく、また、常にアルコール飲料に浸っていると、アルコール依存症などの問題も出てくる。アルコール依存症の治療は時間がかかることで有名です。

しかし、一方で、適度のアルコール飲料は、ストレス緩和に非常に効果があるというのも真実です。ストレスが強く加わると、血圧が上昇し、血圧が上昇すると血管に圧力が加わり、それを血管が防御するためにコレステロールが付着して、動脈硬化を引き起こしやすくなります。

そこで、ストレスによって血圧が上昇した場合、なるべく早く下げることが必要です。その点で力が大きいのは適度のアルコール飲料です。ストレスによって血圧が上がっているとき、少量のアルコール飲料を飲めば、15分程度で血圧が正常に戻るという現象が見られます。
これはアルコールが神経的な緊張を緩和し、また、血管の緊張をやわらげた結果です。とくに仕事の後などは、交感神経が興奮していることが一般的です。食事はストレス緩和に役立っが、交感神経の興奮は食欲を低下させる働きがあります。

緊張の連続の仕事をした直後などは食欲がなくなることは誰でも経験しているはずです。こんなとき、食欲を増し、交感神経の緊張をやわらげるために適度のアルコール飲料は大きな力を発揮するのです。

欧米でアペリチフとよばれる食前酒を飲んだり、中国料理でも、まず、キンモクセイのリキュールが食前酒として出されたりするのはこのためです。
この影響か、日本料理でも近年、まず梅酒を出す店が増えてきました。また、適度のアルコール飲料は、HDLと呼ばれる善玉のコレステロールを増加させる働きがあります。

HDLは、高比重コレステロールとよばれるもので、コレステロールとタンパク質の結合した粒子ですが、タンパク質の比率が高くなります。
このHDLは、血管壁に付着している余分なコレステロールを肝臓へもち返る働きがあります。したがって、HDLの高い人は動脈硬化になりにくいということが判明しているのです。
HDLの値は通常、血清1デシリットル当たり40ミリグラム以上が推奨されています。日頃運動を十分にしていたり、タンパク質摂取量が十分である人は、このHDLが高い傾向があります。

しかし、ストレスなどが加わると、HDL値が下がる傾向がある。そこでアルコール飲料を適度に飲めば、上昇するのです。ただし、アルコール飲料の飲みすぎは、醒めた後、血圧をかえって上昇させるようなことがあるので、飲みすぎには注意しなければいけません。
悪玉(LDL)と善玉(HDLはこちら。

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