ちょっと高級なすき焼などをコースで食べた後はメロンが出されます。メロンは、カリウムの含有量が食品の中でも抜群です。ウリ類は一般にカリウムが多いのですが、メロンは格別です。ただし、ウリ類であってもキュウリはカリウムがそれほど多くありません。
カリウムの多い食べ物は、塩分を多く摂取したときに、余分な塩分を体から排泄するのに役立ちます。というのは、カリウムと、塩分を構成するナトリウムは体内でバランスをとっているからです。塩に含まれるナトリウムは、体の中に多くたまると水分を増加させ、血圧を高くしてしまいます。塩分に敏感な体質の人だと、塩分の多い食事を数日間とり続けると、体重が増加し、血圧が上昇してしまいます。
その防止策には、体内にたまった塩分を排泄することが最優先です。そのために大きな働きをするのがカリウムです。カリウムの多い食品を食べれば、余分なナトリウムを排泄してくれます。これは、カリウムが尿から排泄されるときに、ナトリウムを伴うからです。そこで、尿を出しやすくするために、水分が多く、食べやすいカリウムの多い食品としてメロンがが最適です。
すき焼き はおいしいのですが、1食で1日に適量とされる7~10グラムの塩分を摂取してしまいます。したがって、食後にメロンを食べることは、カリウムを補給して、余分のナトリウムを排泄する上で意味があるということです。
ところで、メロンにはもう1つ、都合のいい働きがあります。それは、血管中での血液の凝固を抑制し、血栓ができるのを予防してくれるということです。
血栓ができると、心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。とくに肉を食べると、それに含まれているアラキドン酸という脂肪酸が血液の凝固を促進し、血栓をつくりやすくなりますが、メロンはそれを抑制してくれるのです。
メロンという果物はもともとはアフリカが原産で、キュウリから品種改良してつくられたものです。キュウリには少ないカリウムが、メロンになると多いのはなぜなのかはよく分かっていません。
ところで、メロンは非常に品種が多いです。一般的には、ネットのある( 網目状 )ものと、ハネデューメロンのようにネットのないもの、果肉が白いものとオレンジ色のもの、その中間のものなどに分けられます。もっとも高級とされているのはマスクメロンですが、値段や色に関係なく、いずれもカリウムが多く、血液凝固抑制作用のあるのは同じです。果汁が多くて食べやすいし、野菜嫌いでもメロンは好きな人が多いので、おおいに利用できるでしょう。
メロンのプロフィールは 甘味成分が疲労回復に良いメロン
あまり塩分を摂りすぎると水太りしてしまいます。
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