冷え性、スタミナ不足に効果抜群の薬用人参、効きすぎは…

薬用人参は強壮に抜群の効果があるとされ、昔から珍重されてきました。人参エキス、人参茶、干したものを料理に使用するといった具合に、使い方もさまざまです。
高価なのは、栽培に長い年月を要するためである。江戸時代には各地で栽培されるようになりました。

薬用人参の有効成分は、サポニンです。サポニンは、含まれる食材によって種類が異なり、人参、甘辛、大豆、小豆のものなど、みな違いがあり、それぞれ特有の作用をもっているのが特徴です。

薬用人参のサポニン類には、研究の結果、興奮と鎮静という相反する作用をもつ物質が含まれていることが確認されています。その1つの例として、薬用人参のサポニンには血圧を上げる作用があるが、いくつかの薬草を配合してつくった薬方薬には、配合のしかたによって血圧を下げるためのものとして働くことがあります。

このような点が漢方の興味深いところで、単独で用いるか、他の成分と配合するかで、まるで異なる効果が現れるのです。
用い方しだいでプラスにもなればマイナスにもなるし、とくに単独で用いる場合、はっきりとマイナスが出ることがあるので注意が必要です。

また、プラス作用があっても、すべての人に対して同じように効くわけではありません。薬用人参でいえば冷え性の人や気力のない人には、体力をつけるのに有用に働きます。

しかし、スタミナがありばりばり仕事をしているような人には、精がつきすぎて逆に気分が悪くなるといったようにマイナスに働いてしまいます。

薬用人参は、確かに有用な成分をもっているのですが、自分に合っているかどうかを確かめながら、少しずつ試して用いるのがよい方法です。
体に合う場合には、これをい続けることはプラスですが、口にするとどうも体調がよくない感じがするという人は用いない方がよいでしょう。

このように、食品ですが、一方で薬用として、薬局方に指定されているようなものは、他の人に効くからといって鵜呑みにするのではなく、自分に合っているかどうかを試しながら利用することが大前提です。

薬用人参ほどではないが、ニンニクなども人によっては食べると気分がすっきりしないという場合があります。また、コーヒーや紅茶、高級な緑茶などを飲むと、胸がどきどきして気分が不快になるのなども、カフェインが合わないためです。自分自身で確かめながら最初は、少量を利用するのがいいでしょう。

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