少し前から流行の健康習慣に「 酵素 」があります。この酵素について以下のようなデマ情報がネット上で拡散されていますが、これは間違いですので注意しましょう。
こういった内容です。
グリーンスムージーなどはバナナやりんごなどの果物に、小松菜やゴーヤなど緑の野菜を加えてミキサーでジュースにしたものです。
いろいろなアレンジやレシピ本なども発売され、若い女性や主婦の方の間で大人気の健康習慣です。タレントさんや美容セレブといわれている方たちが「生の素材を使っているから、酵素をまるごと摂れるんです」とか「生きた酵素が腸に届くから便秘も改善しました」とか「毎朝の習慣にしています」などといって、広まったようです。
そのほかにも「酵素」とネーミングされた健康食品は続々と発売され、酵素ジュース、酵素ドリンク、酵素サブリなどなど、大ブームです。
この、生のままで野菜を摂るというのは、数年前に流行った食材に火を通さずに食べる「ローフード」の流れを汲むものです。しかし、そもそも 酵素 というのは植物のみならず、肉や魚の細胞内にもあるタンパク質の一種です。
また酵素はその働きが決まっていて、消化を助けるのが消化酵素、筋肉を動かすのが代謝酵素です。酵素というのは、決まった仕事以外の働きはしないのです。
酵素ジュースや生食健康法は「身体の中の酵素が不足するから、肌荒れや疲れなどの不調をきたす。それを野菜や果物(植物) から補いましょう。」という論拠のようです。
植物の酵素は、おそらく何千種類もあると思います。このひとつひとつが、人間の身体にどのように作用するかは、今の時点ですべてが証明されてはいないのです。そもそもいろいろな働きを持つものを、「酵素」という名称でひとくくりにすることに無理があります。多くの酵素関連商品は、そのあたりを曖昧にして健康によい、と謳っているのです。
しかし、まったく意味がないかといわれるとそんなことはありません。たとえば、大根の ジアスターゼ という成分は消化を助けることなどで私たちにとって、必要なものであるからです。その植物の成分や酵素などを混同していることが問題なのです。
野菜や果物をたっぷり摂ることば賛成です。それは腸にもよい習慣です。しかし読者のみなさんには、根拠のない健康ブームやダイエット方法に踊らされないように注意して欲しいと思います。
このような内容ですが、いかにも酵素関連商品は効かないと言っているようですが、そんなことはありません。
酵素の詳しい効能はこちらですが、現代人の不調の多くが酵素不足であることに間違いはありませんので、ネット上のデマ情報に惑わされないようにしましょう。
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