肉とたまねぎの組み合わせがいい理由

肉をたくさん食べるときは同時にタマネギも一緒にたくさん食べるとよいといわれてますがが、なぜでしょうか?タマネギには特有の強い刺激臭があるため、みじん切りにすると、涙が出てきます。

実は、この刺激性の成分の中に有用な物質がたっぷり含まれているのです。

この刺激性の成分は硫黄を含む化合物なのだが、これがビタミンB1と結合すると、体内で非常に吸収されやすく、また、体内での保持もよい物質に変化します。

したがって、夏の暑い時期にタマネギを加えたカレーライスなどがスタミナプラスに役立つといわれるのには根拠があるのです。さらに、肉とタマネギを一緒に食べると心臓病の予防にもなります。

血液が血管の中で固まって血栓をつくると、心筋梗塞や脳梗塞の原因となりますが、この血栓をつくる犯人は血小板と呼ばれる血液中の成分です。

血小板は血液を凝固させる働きがあります。だからたとえば、ケガをして出血した場合、血小板が働いて傷口の血液を固め、多量の出血を防止します。

ところが、この血小板が、必要でないときに血管内で固まると血栓ができてしまいます。血管中に血栓ができると、それより先には血液が流れません。
したがって、脳梗塞や心筋梗塞の原因になります。

ところで、この血栓の生成を促進する物質と、防止する物質があります。不要な血栓を防止するためには、この血小板凝集作用を抑制するような働きをもったものを普段から食べているとよいわけです。

まず、脳梗塞や心筋梗塞の原因となる物質としては、アラキドン酸という脂肪酸があります。アラキドン酸は血小板を凝集する強い働きをもっています。そして、これが血栓をつくってしまいます。

アラキドン酸は動物性の脂肪に含まれている脂肪酸で、牛肉、鶏肉などに多く含まれます。豚肉にはこれが少ないのですが、一般的に肉類にはアラキドン酸が多いと考えてよいでしょう。

ただし、植物性の脂肪に含まれるリノール酸も油断ならない。人間も動物であるために、リノール酸を多食すると体内でアラキドン酸に変化し、血栓の原因になりやすいからです。

一方、この血小板の凝集作用を抑制する物質もあります。その代表的なものに、DH A(ドコサヘキサエン酸)がありまする。これは魚の脂肪を構成している物質である。血栓の予防にEPA・DHA
このDHA以外で強い凝集抑制作用をもっているのがタマネギです。とくに、目を刺激し、涙を出させるような成分が多いタマネギほど凝集作用が抑制されるのです。

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