現代人のカルシウム不足を補う魚を骨ごと 食べるためのアイディア調理法

日本人はカルシウム摂取量が少なく、栄養所要量を常に下回っていることは、厚生省の国民栄養調査で毎回、指摘されています。しかも、このカルシウム所要量自体、欧米の数値から見ると非常に低いので、本当はもっと多量に摂取した方がよいのです。

現在、日本の栄養所要量では、カルシウムの摂取量は1人人言口当たり600ミリグラムとされていますが、各種の研究から1000ミリグラム程度が適当であると指摘されています。

カシウムは、成長期に多量に骨に蓄積されます。この蓄積量が少ないと、高齢になってから骨からカルシウムが抜け、骨がもろくなる骨粗鬆症の原因にもなります。

できるだけ若い時代、とくに35歳までにカルシウムを十分に摂取することが必要です。ところで、日本人のカルシウム補給食品の第1位は乳製品です。

しかし、欧米とくらべると、乳製品摂取量はあまりにも少ない。これでは当然、カルシウムは不足します。カルシウム供給源として、純粋のカルシウムに近いものであってもカルシウム剤でとった場合には、リンやマグネシウムの摂取がともなわず、体のミネラルバランスが崩れてしまいます。

これは各種の健康上のトラブルにつながるので、できれば、リン酸カルシウムが主体である骨の利用が望ましいでしょう。ヨーロッパなどでは、ボーンミールといって、牛骨などからつくった骨の粉末をカルシウム源として利用しています。
これはリン酸カルシウムという骨に近い成分として利用できるからです。

日本の場合は、魚の骨がこういったリン酸カルシウムの補給に非常に適しています。そこで、小魚の利用が適しているということになります。
小魚の骨まで食べれば当然カルシウムは多く摂取できます。ただし、骨のカルシウムはそのままでは消化吸収率がかなり低いのです。

牛乳のカルシウムが9割以上吸収されるのに対して、魚の骨などのカルシウムの吸収率は3割程度とされています。

だが、これは通常の値であって、工夫することで、骨のカルシウムはもっと利用率を高めることができます。骨の中にはコラーゲンという固いタンパク質があり、また、骨の表面もこのコラーゲンによって保護されています。生の魚の骨が簡単に折れないのは、このコラーゲンのためです。

しかし、コラーゲンはタンパク質であるため、長時間、水とともに加熱するとか、あるいは焼くとか揚げるなどして100度以上の温度をかけると、タンパク質が変化し、胃液などに、より溶けやすくなります。

また、酢のような酸を含むものに長時間、骨を浸しておけば、ある程度タンパク質は壊されるし、骨の中のカルシウムが溶けやすくなってカルシウム利用度が上がります。

そこで、骨ごと魚を食べるためには、小魚の中でも口当たりがよく食べやすいシラス干しをおすすめです。これは別名ちりめんじゃこと呼ばれるが、イワシやコウナゴなどの幼魚をゆ塩茄でして、日光に干したものです。骨もやわらかく食べやすくおすすめです。
シラス干しを食べるときに、大根おろしを加え、酢としょうゆをかけるのは、意味があるのです。
酢の酸が骨のカルシウムを溶かし、消化吸収しやすくなるのです。シラス干しの利用範囲は広い。ご飯とまぜてじゃこ飯にするとか、かき揚げのタネに加えてもよいでしょう。

京都では、サンシヨウを加えたしょうゆ味のチリメンサンショウが常備菜としてよく食べられますが、これも小魚のよい利用法です。

また、神戸から西へかけての瀬戸内海沿いではイカナゴ(カマスゴの幼魚)のくぎ煮が常備菜として用いられます。これはしょうゆ、ショウガ、水あめ、砂糖でからりと煮上げた佃煮で、これで、かなりのカルシウムがとれます。

カルシウムを上手にとる調理方法としては、魚をから揚げにして南蛮漬けにすればよいでしょう。この場合、二度揚げをしてから、酢を加えた調味液に浸す方がよりカルシウムの利用度が上がります。
二度揚げとは一度揚げてからしばらくおき、もう一度油で揚げることである。また、おつまみによく使われている骨せんべいのように、骨をから揚げしたものもカルシウムの利用度がよいでしょう。

しかし、このように普通に調理した焼き魚や煮魚の骨は、十分にコラーゲンが変化していないので、まだカルシウム利用度がやや低いのです。そこで、もっと利用率を高めるには、煮干しなどを抄って粉にすればよいのである。高温で炒ることで、骨のコラーゲンが変化し、カルシウムの利用率があがります。

また、サケの中骨入りの缶詰などが出ているが、こういうものを利用するのもいいでしょう。こうした中骨は大変柔らかくなっています。
これは、缶詰を殺菌するときに、115度で40分程度、加熱するからです。この加工は圧力釜で行なうが、この過程でコラーゲンは分解し、骨が柔らかくなり食べられるようになるのです。これは、魚を圧力鍋で料理しても同じ効果があります。

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